利用できるデータ領域
レシートローラーの開発者ポータルから連携できるデータ領域の全体像をまとめています。「何ができるか」より一段深い、「どんなデータが取れるか」を把握する目的でご利用ください。具体的なエンドポイントやスコープ仕様は、各領域の関連ガイドを参照してください。
利用できるデータ領域
レシートローラーは、店舗・ブランドが扱うリテールデータを横断的に管理するプラットフォームです。開発者ポータルからは、目的に応じて以下のデータ領域を REST API・Webhook で連携できます。
各領域の取得には対応するOAuthスコープが必要です。スコープの完全な一覧と取得制限はOAuthスコープ一覧と利用可否をご覧ください。
1. 取引・レシートデータ
POSやEC、自社アプリ経由で発生した取引と、それに紐づく電子レシートのデータです。レシートローラーで最もよく扱われるコアデータです。
- 含まれる主なデータ — 取引ID・店舗ID・取引日時・小計/税額/合計・支払方法・明細行(商品名・数量・単価・税区分)・割引適用情報・レシート発行ステータス(発行済み・返金済み・取消)
- 取得方法 — API(取引履歴の参照、特定取引の取得)/Webhook(発行・更新イベントのリアルタイム通知)
- 必要なスコープ — 店舗側からは
store.orders.*、ユーザー側からはuser.receipts.read(要審査) - 主なユースケース — 自社サーバーへのレシート連携、ウォレットアプリでのレシート閲覧、家計簿アプリの自動取込
2. 商品データ(PIM)
店舗が扱う商品マスターと、商品に紐づく属性・カテゴリ・バリエーション情報です。商品情報管理(Product Information Management)に相当する領域です。
- 含まれる主なデータ — 商品ID・SKU・JANコード・商品名・説明・価格・税区分・カテゴリ・属性(サイズ・色など)・バリエーション・画像URL・公開ステータス
- 取得方法 — API(一覧取得・個別取得・作成・更新・削除)、CSV一括インポート/エクスポート
- 必要なスコープ —
store.products.read/store.products.write - 主なユースケース — 外部の商品マスターシステムとの双方向同期、ECとの商品情報連携、社内CMSからの一括更新
3. 在庫データ
商品の在庫数量と、入出荷・棚移動などのトランザクションデータです。WMS連携やマルチロケーション在庫管理に対応します。
- 含まれる主なデータ — 商品ID・店舗ID・ロケーション・現在庫数・予約在庫・入荷予定数・入出荷履歴
- 取得方法 — API(在庫照会・在庫調整)
- 必要なスコープ —
store.inventory.read - 主なユースケース — 外部WMSとの在庫同期、ECサイトでの在庫数表示、店舗間の在庫移動管理
4. 受注データ
EC・予約・店頭注文などで発生した受注と、出荷・キャンセルなどのステータス変化を扱います。
- 含まれる主なデータ — 受注ID・受注日時・顧客ID・配送先・受注明細・受注ステータス(未確定・確定・出荷済み・キャンセル)・支払ステータス
- 取得方法 — API(受注一覧・詳細・ステータス更新)/Webhook(受注作成・ステータス変更イベント)
- 必要なスコープ —
store.orders.read/store.orders.write - 主なユースケース — OMSとの連携、自社配送システムへの出荷指示、受注ダッシュボード
5. 顧客データ・CRM
店舗が把握している顧客プロファイル、購買履歴に基づくセグメント、ロイヤルティランクなどのCRMデータです。
- 含まれる主なデータ — 顧客ID・基本属性(名前・メール・電話・住所)・購買履歴サマリー・最終来店日・購買頻度・累計購買額・セグメント(VIP・常連など)・ランク
- 取得方法 — API(顧客一覧・詳細・セグメント定義)
- 必要なスコープ —
store.customers.read、CRMセグメントはcrm.profiles.read/crm.segments.read - 主なユースケース — 外部MAツールとの顧客同期、自社BIでのセグメント分析、ターゲティング配信の準備
6. クーポン・販促データ
店舗が発行するクーポン、プロモーション設定、配信実績、利用実績などの販促関連データです。
- 含まれる主なデータ — クーポンID・名称・割引タイプ(パーセント/固定金額)・割引値・有効期間・最大利用回数・配信状況・利用回数・適用された取引
- 取得方法 — API(クーポンの作成・更新・参照)
- 必要なスコープ —
store.coupons.read/store.coupons.write - 主なユースケース — マーケティングツールからのクーポン一括発行、配信効果のレポート連携、外部クーポンシステムとの統合
7. 店舗・組織データ
店舗の基本情報・営業時間・住所・連絡先・組織配下の店舗一覧などです。連携アプリ側で店舗単位の設定や表示を行う際に必要になります。
- 含まれる主なデータ — 店舗ID・店舗名・住所・電話番号・営業時間・店舗タイプ・組織ID・店舗ステータス(営業中・休業中など)
- 取得方法 — API(店舗一覧・詳細)
- 必要なスコープ — Store系APIで連携対象店舗の認可があれば参照可
- 主なユースケース — 店舗一覧の自社UI表示、営業時間に基づく自動制御、店舗別レポート生成
8. 店舗チラシデータ
店舗が公開するデジタルチラシのメタデータと内容です。スクレイパーによる自動収集・店舗担当者の手動アップロード両方を統一データモデルで扱います。
- 含まれる主なデータ — チラシID・店舗ID・タイトル・有効期間・PDF/画像URL・OCR抽出済みテキスト・AI要約・カテゴリ・公開ステータス
- 取得方法 — API(チラシ一覧・詳細・作成・更新)
- 必要なスコープ —
store.flyers.read/store.flyers.write - 主なユースケース — 自社アプリでのチラシ表示、チラシ比較サービス、AI要約を使った商品検索
9. SNS・分析データ
店舗のSNSアカウント連携経由で取得した投稿・オーディエンス・パフォーマンスデータと、店舗運営の各種分析スナップショットです。
- 含まれる主なデータ — SNS投稿ID・公開日時・本文・メディアURL・プラットフォーム・エンゲージメント(いいね・コメント・リーチ)・オーディエンス属性(年齢・性別・地域)・分析スナップショット(売上・来店・施策効果)
- 取得方法 — API(投稿一覧・分析データ参照)
- 必要なスコープ —
sns.content.read/sns.audience.read/analytics.read - 主なユースケース — 社内BIへのSNSパフォーマンス連携、複数店舗の横断レポート、分析データを使った施策最適化
10. リテールメディア(広告ログ)データ
店舗内デジタルサイネージや電子レシート上で配信される広告の配信実績・効果測定データです。
- 含まれる主なデータ — 広告キャンペーンID・配信端末ID・配信日時・インプレッション数・クリック・コンバージョン(取引との紐付け)・収益サマリー
- 取得方法 — API(配信ログ・収益レポート参照)
- 必要なスコープ —
analytics.read(リテールメディア固有スコープは順次拡張予定) - 主なユースケース — 広告主向けレポート、収益管理ツールとの連携、効果測定ダッシュボード
11. 個人ユーザーデータ(要審査)
このカテゴリのデータは、個人ユーザー本人の同意のもとで、承認済みパートナーアプリのみが取得できます。デフォルトで外部アプリには付与されません。詳細はOAuthスコープ一覧をご確認ください。
レシートローラーアカウントを持つ個人ユーザーが、自身の同意のもとで連携できるデータです。家計簿アプリ・ウォレットアプリ・コンシューマー向けサービスから利用します。
- 含まれる主なデータ — ユーザー基本情報・受け取った全レシート(複数店舗横断)・月次支出サマリー・カテゴリ別支出・お気に入り店舗・取得済みクーポン
- 取得方法 — API(OAuth 2.0 認可コードフロー、ユーザー同意必須)
- 必要なスコープ —
user.profile.*/user.receipts.read/user.spending.*/user.coupons.read/user.favorites.* - 主なユースケース — ウォレット型モバイルアプリ、家計簿アプリ、家計支出の自動記帳、お気に入り店舗のクーポンプッシュ通知
12. アンケート(Survey)データ
店舗が実施するアンケートキャンペーンと、回答データです。QRコード・URL・電子レシート埋め込みなどの経路で回答を集められます。
- 含まれる主なデータ — キャンペーンID・公開URLトークン・質問項目・回答データ・回答日時・回答経路(QR・リンク・レシート埋め込み)・連動クーポン
- 取得方法 — Survey API(パブリックエンドポイント・回答送信・配布対象設定)
- 必要なスコープ — 店舗側からの管理は今後整備予定。回答送信のパブリックAPIはトークンベース
- 主なユースケース — 来店後のNPS調査、購買後の満足度アンケート、回答へのインセンティブ付与
- 関連ガイド — Survey API and receipt embed(英語)
データ取得方法のまとめ
| データ領域 | API | Webhook | 主なスコープ |
|---|---|---|---|
| 取引・レシート | ○ | ○ | store.orders.* / user.receipts.read |
| 商品(PIM) | ○ | — | store.products.* |
| 在庫 | ○ | — | store.inventory.read |
| 受注 | ○ | ○ | store.orders.* |
| 顧客・CRM | ○ | — | store.customers.read / crm.* |
| クーポン・販促 | ○ | — | store.coupons.* |
| 店舗・組織 | ○ | — | Store系認可 |
| 店舗チラシ | ○ | — | store.flyers.* |
| SNS・分析 | ○ | — | sns.* / analytics.read |
| リテールメディア | ○ | — | analytics.read |
| 個人ユーザー | ○ | — | user.*(要審査) |
| アンケート | ○ | — | パブリック・トークン |
データ領域の組み合わせ例
実際のサービスでは複数領域のデータを組み合わせて使うことが多くあります。代表的な例を挙げます。
- 自社POS連携アプリ — 取引データ(Webhook受信)+ 商品データ(同期)+ 在庫データ(更新)
- 家計簿モバイルアプリ — 個人ユーザーレシート+ 月次支出サマリー+ お気に入り店舗のクーポン
- 店舗マーケティングツール — 顧客・CRMデータ+ 取引履歴+ クーポン配信+ 効果測定(分析)
- 商品比較・チラシアプリ — 店舗チラシ+ 商品データ+ 店舗データ
- 広告主向けダッシュボード — リテールメディア配信ログ+ 取引データ(コンバージョン紐付け)+ オーディエンス属性
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